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ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

本当にこんなに世の中の学校は「アクティブ」なの?2回目

アクティブラーニング 雑記 教育一般

Young & Active

こんな記事を見かけた。

ict-enews.net

これに似た記事を見つけて、以前にもこんな記事を書いたことがある。

s-locarno.hatenablog.com

果たして今回は……。結局、前回の記事の焼きまわしになるので、気になることを軽くメモしておこう。

「アクティブラーニング型授業」9割以上の高校で実施?

まず、この数字が非常に扇動的である。

まあ、世の中にアクティブラーニングが人口に膾炙した結果だと思えば、納得しなくもない。とりあえず、猫も杓子もアクティブラーニングをやらなければいけないという世相をよく反映した結果だとは思う。

しかし、やっぱり中身が気になるんだよね……例えば、資料のコメントなどを見ると

・アクティブ・ラーニングを表面的にとらえないことが大切で、従前からの教育活動にもたくさんアクティブラーニング的な要素があることに気づくことが大切だと思っています。

・何か特別なことを行わなければアクティブラーニングにならないと判断され、物事の本質が理解されない不安がある。(一斉授業でもアクティブラーニングが成り立っている場合もある。)

・個人的にですが、アクティブ・ラーニング(言葉は別として)は、然のことと誰もが昔から考えているのだと思い、工夫していると思います。今は、過渡期で過剰であったり、いろいろな聞こえ方をしているのでしょう。正常な形に落ち着くことを期待していると同時に、我々も努力をさらにするべきでしょう。

・「アクティブ・ラーニング」という方法をやれば良いと考えている人が多い。その教科・科目・単元に合う方法を考え、その結果アクティブラーニングがマッチすればやれば良いだけの事と思う。

(下線強調は引用者)

 

とあるけど、「良識的なこと」を述べているようで、現状肯定であるのが質が悪い。この手の言説と前に批判した斎藤孝のような言説は結託しやすいのだよね…。 

s-locarno.hatenablog.com

上の引用部分で下線強調した内容は、迂遠ながらも結局は現状維持の発言である。こういう発言が出始めると、結局、「今迄から何も変えなくてよい」という意見に免罪符を与えることになる。

少なくとも、アクティブラーニングに対する理解としては「現状維持では不十分」であるということや「全く異なるパラダイムで検討する必要がある」という点が共有されないと、現状維持以上にはならないだろうと感じる。

もちろん、これまでの教育の成果がムダな訳ではない。ただ、現場の教員が「これまでもアクティブだった」という言説を言い出した時は「現状維持したいだけ」と穿って見ておいたほうがいい思うだけだ。 

s-locarno.hatenablog.com

また、基礎学力をめぐる言説もやはりげんなりする。

■基礎学力とのバランス

前提として、ある程度の基礎学力が必要だと思われる。どのようにバランスを取っていくのか、基礎学力の保障はどうすべきか、またアクティブ・ラーニングそのものが目的になっているのではないか。

・基礎学力を身につける方法の1つではなく、基礎学力を身につけた後に、どのように問題解決を考えていくのかという場面でアクティブ・ラーニングは導入されるのではと考えています。

・アクティブ・ラーニングのもととなる基本的な知識や考え方をしっかり身につけさせることの方が重要。アクティブラーニングを強調しすぎると、基礎力不足なのに、応用ばかりやろうとし無駄に終わる。

(下線強調は引用者) 

この辺りも、現行の指導要領の「習得・活用・探究」の文脈でもかなり議論されているのに、結局、基礎学力ばかり強調されて、どのように「活用」や「探究」を保障していくということまで考えていない。 

s-locarno.hatenablog.com

「基礎学力が…」という人に限って、ろくにアクティブラーニングとは何かをちゃんと調べたり、探究的な学力の必要性やそれを保障する責任について考えていなかったりする人が多い……という半径二メートル。

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