ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

ならずものになろう

協働学習をやるときに使いたい「まなボード」

ちょっと宣伝っぽいのですが、便利なので詳しくご紹介。

近年のアクティブ・ラーニングの流れもあって、クラス内で協働学習をやることは多いかと思います。

そんな時に、便利なツールとして「まなボード」というホワイトボードが便利です。

www.izumi-cosmo.co.jp

どんな使い方ができるのかということと、自分がどんな時に使ったのかということを紹介してみます。

本当は授業の記録してある動画とか写真だとかをお見せできればいいのですが、色々と危険なのでやめておきます。ご興味ある方は、街を歩いているペンギンを捕まえて聞いてみてください(笑)*1

考えたことを手軽にアウトプットできる!

サイズの手ごろさ

まなボードの最大のメリットは、サイズが手ごろに大きいということです。

変な日本語だが(笑)まなボードのサイズはB3よりもやや大きいくらいのサイズです。イメージとしては、机を向き合わせてくっつけるとちょうどよく収まるくらいのサイズ感です。ですから、ちょうど、四人一組で机をつけて作業をするのに使いやすいサイズです。

また、B3というサイズが話し合いをする時に、生徒に普段配布するサイズのB4の二倍ということもあり、話し合いをするときに非常に見やすく、また、頭を突き合わせて、書いたり消したりということもしやすいので、話し合いがかなり促進されます。

書いたり消したりがラク

さらに、ホワイトボードということもあり、書いたり消したりすることに対する精神的なハードルが低く、まずは「書いてみて考えよう」という作業が活発になります。

生徒に話し合いを多くさせている先生方は何となく感じていることだと思いますが、生徒に話し合いをさせると、話すことに夢中になって、話した内容を記録したりメモしたりすることがおざなりになりがちです。

せっかくいいことを話していたり、その直前に話したことが今話したこととつながっていたりするのに、メモができていないために「ああ…気づくチャンスを逃したなぁ」と惜しく見ていることとかありませんか?

だからといって、「ノートにしっかりメモをしなさい!」という指示を出しても、「ノートやプリントは綺麗に書きたい」と思う子はなかなかやってくれなかったり、そもそもメモを取ることが個人でやるのがハードルが高かったりするわけです。

そんなときに、まなボードを使うと、「グループでメモを取る」という作業になるため、個人のこだわりや能力差に無関係にグループでメモを育てていくような感覚で活動するようになります。

また、ボード自体をマグネットで貼れるため、書いた内容を共有も簡単にできるので、書いたメモが分かりやすく活かされます。

何でもそうですが、生徒が作業して作ったものが活かされる場がないと生徒のモチベーションは下がっていきます。逆に言えば、分かりやすく自分たちの作業の結果が誰かの役に立つことになれば、その作業へのモチベーションも変わります。

課題が出しやすい

このまなボード、ただのホワイトボードではなく、一枚フィルムの上に文字を書くというスタイルであるため、フィルムの下に教員が作成したプリントを挟むことができます。

わかりにくいと思うので、これは公式サイトをご覧ください。 

www.izumi-cosmo.co.jp

公式サイトにはまなボードに挟むワークシート例もあるため、この活用の方法はかなり幅が生まれます。

自分の活用の例

自分の授業での活用法を簡単に紹介します。

ジグソー活動での活用

まなボードを使って、その効果が得やすいのは、「協働して何か成果を残す」という作業をするときです。

ですから、いわゆるジグソー法を用いた授業で、ジグソー活動を行うときに、まなボードを使ってもらいます。 

協調学習とは: 対話を通して理解を深めるアクティブラーニング型授業

協調学習とは: 対話を通して理解を深めるアクティブラーニング型授業

 

要約の発表のために

生徒に板書を行わせると、チョークになれていないせいもあり、かなり時間がかかってしまいます。

でも、一方で、実際に生徒が書いたものを推敲して見せたりするという授業は、かなり意味のある授業になるので、やりたいところ。

そこで、やや小さいのですが、まなボードに要約を書いてもらい、それを黒板に貼りつけて、その内容を添削して見せるという使い方があります。

板書させるよりもかなり時間を減らすことができます。

思考ツールとの組み合わせ

総合学習で、アイデアを出させたいときに、シンキングツールと組み合わせてまなボードを使わせるとかなり活動が活発になります。 

s-locarno.hatenablog.com

上の記事でも紹介した 関西大学の黒上先生の提案しているシンキングツールは、生徒の考える力を支援してくれます。

まなボードがシートの下にプリントを挟めるという機能とシンキングツールの相性は抜群によく、話し合いを活性化するのに大きく役立ちます。

ただのブレーンストーミングでも十分面白く使えるのですが、シンキングツールによる「見える化」によって、より一層、話し合いが深まっていきます。

でもね…ここまで言っていおてね…

ここまで持ち上げておいてなんなのだけど、上に書いたことは、タブレットと電子黒板があれば大抵解決できるのだよね…。

もちろん、タブレットの場合は、操作を覚えることや電源や設備によって使えるかどうかが決まってしまうので、案外、普及には手間取ってしまうのだけど、一度、設備が整えば、圧倒的に共有の手間もかからないし、美しいのだよね……。

でも、協働的に書いたり消したりするという作業について言えば、現状では、タブレットの操作性よりも、ホワイトボードに手書きのほうがやりやすい印象ではある。

だから、現状としては、個人の作業をさせて、その個人のものを共有するのであればタブレット、グループワークをさせて、グループの成果を共有するのであればまなボードがいいかなぁという手ごたえです。

どうでしょうか、まなボード。使ってみたら(ことがあるなら)ぜひ、感想を教えてください。

*1:もし、どうしても気になる場合は、個別にお問い合わせ下さい。何か考えるか国語教育学系の学会でお会いしたらお見せします(笑)

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