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ならずものになろう

少しは教育について話してみたくなりました。書き続けて考え続けてみたい。

国語の先生として夏休みを前に生徒に話すこと

雑記

明日あたりから夏休みの学校は多いと思いますが、そんな時期なので、国語の先生として生徒に頑張ってもらいたいことをとりとめもなく書いておきます。
まあ、個人的に思っていることの備忘録程度に見てもらえれば。

 何かをするには十分に時間があります 

約40日程度の夏休みは、一年の中では一番、自分の時間を取ることができます。もちろん、自由な時間が多い分だけ、学校から出される宿題は多いのでしょう。
でも、さすがに一日10時間も時間を取られるような宿題はないことだと思います。受験生が夏休みで500時間くらい勉強するのが普通だと聞きますから、まあ、受験生でもない人たちは、多くても100時間くらい勉強すれば、宿題はどうにかなるんじゃないかと思います。

夏休み全体が約1000時間くらいあることを考えたら、1割くらいは学校のいうことを聞いてもバチは当たらないでしょう。たった1割で大きなリターンを確実に得られるのですから割の良い投資です。

そうなると、残り9割は自由に使える時間です。まあ、実際は、寝たり食べたりと生活に必要な行動に取られる時間でしょうから、本当に自由な時間は400時間くらいでしょうか。

しかし、400時間という時間は膨大です。単純に24時間で割っても、約2週間超の時間に値します。

2週間という時間をかけて何かを丁寧にやれば、初心者であるものであればあるほど、顕著な成果を残せることでしょう。

例えば、スポーツを考えてみてください。初めの2週間、我慢強く練習をすれば、ちょっとしたゲームを楽しめるくらいには成長するでしょう?

そう考えると、やはり夏休みという時間は、何かに挑戦して何か成果を残すためには、十分すぎるほどの時間があると言えそうでしょう?

初めの2週間が勝負です 

逆に言えば、夏休みに入った最初の2週間をグータラと過ごすと、宿題ややるべきことに追いかけられて、自分のやりたいことが何もできなくなるということですね。

今までの夏休みを振り返ったときに、「大して何もできなかった」という場合の多くは、初めの2週間に「やるべきこと」をやらずに過ごしてしまっていませんでしたか?
計算上、はじめの2週間に浪費してしまった時間は、残り時間で取り返すことになりますが、そうなると残りは3週間という訳です。3週間のうち2週間を束縛されるというのは、感覚的にかなり苦しいものがありますよね。

また、初めに染みついてしまった自堕落な生活習慣を取り戻すことは、それだけでも非常にコストが掛かることです。初めにサボった人間が後半に人並みに頑張れるか……まあ、無理です。

せっかく、十分にあったはずの夏休みが、自分の思い通りにならずに、大した成果も残せないで終わるのは、時間を浪費するからに他なりません。ただ、残念ながら、人間の感覚は酷くいい加減なもので、殊に時間に関しては自分の都合良く評価してしまいます。カレンダーの数字と自分に残された時間が食い違っているということも厄介です。

長いようで短い夏休みに何ができる? 

ここまでの話の流れからすると「結局、何もできないんじゃないか」と思われるかもしれませんが、「何も」ではありません。

「何か」をすることはできます。ただ、その何かは多くはないということです。
たぶん、せいぜい、一つか二つということなのでしょう。

だからこそ、その「一つか二つ」のことに対して、自覚的に、自信を持って取り組んで欲しいのです。

まあ、「一つか二つ」と言われたときに、既に部活の予定が入っている人は、残念ながらそれで手一杯でしょうから、それを頑張ってください。

「部活以外も」ということであれば、せいぜいあと一つです。その一つに何を選びますか。

「友達と遊びに行く」ということ。悪くないです。但し、それならば、自分一人の趣味の時間は諦めてください。

「自分の趣味に時間を費やす」ということ。それも悪くないです。但し、それならば、友達との時間は諦めてください。

「予備校に通って勉強する」ということ。とても勤勉な学生です。他の楽しみを捨てられるならば。

色んなことを楽しむ……これは、あまり感心しませんね。「色々な」が「中途半端に」「ぐだぐだになる」ことが先人達の失敗が示しています。

「色んな」という言い方で、決断を先送りにしているだけで、選ぶということに無自覚です。これはよくない。

自覚的に何かをするということは何かをしないということだ 

結局、自覚して充実した夏休みをしたいということならば、「何をしないか」を徹底して決めるべきです。

「あれをやれ、これをやれ」という指示を出す人は少なくない。でも、その一方で時間はいつだって有限です。

国語の先生としては読書をしてもらいたいし、自分の好きなことをしてもらいたいというのも正直なところです。

しかし、「あれもやりたい」「これもやりたい」という言い方は、いつでも決断を先送りにしているだけで、何もなすことができません。

だから、本当に、充実した夏休みをしたいのであれば「これはやらない」ということを徹底して「やらない」と突き通してください。

中途半端さほど、つまらない生活につながります。より自覚的に、より徹底的に。そんな生活をしてくれることを望みます。

 

 明日は、明日はって、みんな明日を待ってるけれど、そんな明日はいつまで待っても来やしません。

今日は、君、またたく間に通り過ぎて行く。過去こそ真じゃありませんか。

島崎藤村「夜明け前」

 

なお、途中の時間の計算がおかしいのは、国語の先生なので気にしないでください。ノリと勢いが若さには重要です。

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